2008年、世界を震撼させたリーマンショック。巨大金融機関の崩壊により、株式市場は暴落し、多くの人々が資産を失いました。この歴史的な経済危機をきっかけに、既存の金融システムに対する不信感が一気に高まります。そんな中、翌2009年に突如として登場したのが「ビットコイン」でした。中央の管理者を持たず、誰にも改ざんされない新しい通貨――その背後には、「次に同じような金融危機が起こったとき、価値を守れる手段を持つべきだ」という強い思想がありました。本記事では、ビットコイン誕生の背景と、「価値の保存手段」としての側面について掘り下げていきます。
1. リーマンショックって何が起きたの？
2008年のリーマンショックとは、単なる株価の暴落ではありませんでした。
アメリカの大手金融機関「リーマン・ブラザーズ」が突然破綻し、世界的な信用不安が広がったことで、経済活動がストップ。
「銀行＝安全」という常識が崩れ、多くの人が金融システムの不安定さを目の当たりにしました。
2. ビットコインはその翌年に生まれた
この世界金融危機の混乱の中、2009年にビットコインが登場しました。
中央銀行や政府に依存しない「分散型通貨」として、サトシ・ナカモトという謎の人物（もしくはチーム）によって開発されました。
最初のブロック（創世ブロック）には、当時のイギリス新聞の見出しが刻まれており、現行の金融システムに対する問題意識とメッセージ性が込められていたのです。
3. なぜビットコインが「価値の保存手段」になるの？
ビットコインの最大の特徴は「発行枚数が2100万枚で固定」されている点。
どの国の権力者でも勝手に発行できないため、インフレに強い安全資産として注目されています。
金（ゴールド）のように希少で、国家の情勢に左右されない「デジタルゴールド」と呼ばれることもあります。
4. 次に金融危機が起きたらどうなる？
もし今後、また世界的な金融危機が起きたら、人々は法定通貨から逃げ出して仮想通貨に避難する可能性があります。
実際、アルゼンチンやトルコのように、自国通貨が暴落した国ではビットコインの需要が急増しました。
完璧ではないにしても、「価値の避難所」として機能する可能性は大いにあります。
5. ビットコインは“お守り”みたいなもの？
日常的に使うものではないかもしれませんが、非常時に役立つ資産としてのビットコイン。
いわば「デジタルなお守り」として、手元に置いておくことで、いざという時に安心感をもたらす存在かもしれません。
仮想通貨について「投資対象」「怪しい」といったイメージが先行しがちですが、「選択肢の一つ」として知っておくだけでも十分価値があります。
🔚 まとめ
リーマンショックという「もしも」の出来事から生まれたビットコインは、単なるネットマネーではなく、「信用を失った金融システムへの代替案」として登場しました。
これからの時代、何が起こるかわかりません。仮想通貨という選択肢を知っておくことで、資産との向き合い方が少し変わるかもしれませんね。
